#62 7/15 東京都リーグ2部 SPERIO城北 vs FC駒沢Griffin
アディショナルタイム、スペリオがようやく1点を返す。FKを獲得するが距離は約40m。しかしMF成岡宏亮は迷わず右足を振り抜き、直接ゴールに叩き込む。
だがスペリオの反撃は遅すぎた。残り僅かな時間もゴールへの意欲をボールに乗せたが、時間が足りない。試合はそのまま終了し、FC駒沢Griffinが2-1で勝利。見事にリーグ6連勝を飾った。
7部とは思えないサポーターを持つスペリオ城北
日本サッカーの頂点であるプロリーグはJ1だ。東京都社会人サッカー2部リーグはJ1から数えて7部リーグに相当する。しかし、日曜日の夜の赤羽スポーツの森公園競技場には多くのサポーターが駆けつけている。選手・チームを鼓舞するチャントも作られていて、試合中は声を張り上げて応援している。大人も子供も一緒になって。この日の駒沢戦も、スペリオのチャントが夜の赤スポに響いていた。
印象的なシーンが試合後にあった。
敗戦を喫し昇格の望みが薄れたが、サポーターからは「終わってねーぞ」というコールが発せられた。これを聞いた吉見章監督は、「リーグ戦は何が起こるかわからない。ひとつひとつ勝っていくしかない」と決意を新たにした。サポーターのためにも、スペリオには結果を出すことが求められる。
昇格争いのライバルのひとつを蹴落とした駒沢
FC駒沢Griffin・川口直哉監督は、この試合を「難しい試合になる」と予想していた。互いに勝利を強く望んだことで生まれた激しいファイトの末に勝利したことを、素直に「嬉しい」と喜んだ。
結果的に2-1だったが、相手に退場者が出たことで趨勢は大きく駒沢に傾いていた。それでも川口監督は対策を怠らなかった。
「相手に退場者が出たことで長いボールを蹴ってくると思った。だからセカンドボールとバイタルエリアをしっかりケアするよう言った」
これが奏功して、自陣ゴール前では相手を自由にさせなかった。
今後に向けて川口監督は、「とにかく一戦一戦、1週間ごとにメニューを考えてその試合に備えたい」と話す。一つひとつ勝っていく事で、都リーグ1部昇格も近づいていく。今後のリーグ戦に注目したい。