#35 4/28 高円宮杯U-18プレミアリーグ 第3節 東京Vユース vs 清水ユース
中島翔哉の存在感
この日抜群の存在感を見せたのが、10番を背負う中島だ。3-4-3のボランチに入り、最初は低い位置からパスを捌いていた。時間の経過と共に上がり始め、ドリブルやラストパスで違いを見せた。そして、FKでチームに先制点をもたらした。2ゴールを挙げたが、満足はしていない。
「今日もハットトリックするチャンスはあった」と、2戦連続3発を逃したことを悔いた。
今シーズンから通信制の高校に編入し、ほぼ毎日トップチームの練習に参加している。プロの先輩達からは守備の大切さを学んだ。「今まではあまり考えてこなかった。でもトップではやらないといけない。それに(FCバルセロナの)イニエスタやシャビもちゃんと守備をしている。」 と、高いレベルに触れる事で意識改革に繋がった。
「ゴールへの欲を出しながら、チームのことも考えられる。」 冨樫剛一監督は、中島をこう賞賛した。
2連勝となったが更なる高みを見据えている。 「選手の質を考えると、もっとできる。ワンタッチのプレーを増やしていければと思う。今のうちにしっかりやっていきたい。」 トップチーム、更にその上のステージを目指すエースが、ヴェルディユースを牽引する。
試合後の監督・選手コメント
冨樫剛一監督
-試合を振り返っていかがですか?
「ボールを動かしながら、虎視眈々と狙ってはいましたが、前半は苦労すると思っていました。後半、選手のポジションを入れ替えて、選手もアイディアを持ってやってくれたことで、ゴールを取れたと思います。」
-3バックでしたが?
「あまり枚数にこだわらず、ボールをたくさん動かしていこう、自分達の特徴を出せるようにしようとやりました。どの選手も、ひとつのポジションに捉われず、同じ選手でも違うシステムでできます。」
-選手達はピッチの中で、状況に合わせて対応できていますか?
「高木(大輔)がワイドに開きたいと言っていて、でもそれでは縦パスを入れられないということを、選手達で話しているのが聞こえました。最終的には僕が決めることもあるけど、選手間でしっかり話し合って対応していると思います。」
-中島翔哉選手についてはいかがですか?
「今日はボランチで使って、やりたいことと、やらなければいけないことを我慢しながらやっていたと思います。ゴールへの欲を出しながら、チームのことを考えてやってくれました。サッカーのために学校も変えて、ずっとトップチームで練習していますし、そこを目標にやっています。」
-ボランチで起用した理由を教えてください。
「中島も山口(陽一朗)も、リズムに変化をつけられるし、遠くも見えている。バックパスも少なく、前にボールを運べるのでそこで起用しました。スピードの変化も2人に任せていました。」
MF中島翔哉
-先制点はFKでしたね。
「壁を越えれば入ると思っていました。2点決めましたけど、2戦連続ハットトリックできませんでした。」
-前半、やや苦しんだ印象を受けましたが、いかがですか?
「決めるべき所で決めていれば、流れも変わっていたと思います。試合を通して自分達のペースでやれたと思いますが、もっと1点にこだわってやっていきたいです。個人的には得点王も狙っています。」
-更に成長するための課題は何ですか?
「守備ですね。今まではあまり考えていませんでした。でも、トップチームの選手はしっかりやっているし、イニエスタやシャビも守備をします。それと、今日も最後の方は動けなくなったので、体力面も上げていかないといけません。納得できるプレーはまだ出せていません。」
-チームの状況はいかがですか?
「選手の質を考えると、もっとできると思います。一人ひとりがボールを持てるので、ワンタッチを増やしたりできればと思います。」
-ミスに注意しながら、相手にも読まれないプレーをしていると思いますが?
「相手にとって難しい所を狙っているし、意識してやっています。そこにはこだわりを持ってやっています。」
(了)