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#32 4/15 なでしこリーグ第1節 日テレ・ベレーザ vs 福岡J・アンクラス

イージーミスもあったが、3点を加えて一方的な展開に

後半開始わずか1分、べレーザが3点目を決める。岩渕が、左サイドからペナルティエリア内へ侵入し永里へパス。最後はMF伊藤香菜子がネットを揺らした。8分には、ボランチのMF原菜摘子が、エリア内でパスを受けてシュート。しかし、クロスバーに阻まれゴールならず。

29分、スタメン出場を果たした岩渕がベンチへと退く。当初は前半だけの出場予定だったが、「本人が納得していなかった(野田監督)」ということで、出場時間を大幅に伸ばした。

「急に暑くなって、体が思うように動かないこともあった(野田監督)」。後半なかば、一時選手達の動きが重くなる。不用意なパスミスがいくつかあった。それでも、選手達は集中を切らさず再びマイボールにした。30分には、この日初めてシュートを打たれるも、GK松林美久が反応しゴールは割らせない。

べレーザは、途中出場のFW田中美南とMF籾木結花が起用に応える。35分、カウンターから田中がドリブルで進み、タイミング良くラストパスを送る。これを受けた籾木がトラップから得意の左足でシュートを放つ。37分には、田中がドリブルで左サイドを抉り、ペナルティエリア内でファウルを受ける。獲得したPKを自ら決め、チーム4点目を挙げた。アディショナルタイムには、籾木のクロスに永里がヘディングシュートを決め、ゴールラッシュを締めくくった。

力の差を見せつけた日テレ・べレーザが、福岡J・アンクラスを5-0で下した。女王の座奪還を目指すシーズンの開幕戦を、白星で飾った。

次々と出てくる若い力

今シーズンより、べレーザに昇格した3人のうち、籾木とDF土光真代が出場を果たした。籾木は後半途中から出場し、1アシストを記録。

左足のキックは魅力だ。この日のアシストも、左足のクロスによるもの。ゴールを決めた永里も「ボールが良かったので決めるだけだった」と、良質なラストパスを称賛した。ある日の練習。セットプレーのキッカーを務めた籾木は、ゴール正面からのFKを直接狙い、面白いようにネットを揺らしていた。彼女の左足には、是非注目してもらいたい。

土光はスタメンに名を連ねた。「最初はビビってしまった」と言うが、時間の経過と共に落ち着いていった。一方的な展開だったため、相手とのギリギリのせめぎ合いはなかった。それでも、相手のクリアボールを高い位置でカットするなど、攻撃の第一歩目になる場面もあった。ディフェンダーとしての仕事は多くはなかったが、開幕戦という独特の雰囲気のある試合を経験できたことはプラスになるはずだ。

「必要じゃない戦力は、ひとりもいない」と野田監督が言うように、このふたりにMF隅田凛を加えた昇格組も、べレーザの立派な戦力だ。ルーキーだからというエクスキューズは、通用しない。リーグ優勝には、この若い力が間違いなく必要だ。

<試合後のベレーザ監督&選手のコメントは3ページ目に続く>

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