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#24 日テレ・ベレーザとスフィーダ世田谷FC 3/16親善試合レポート


スフィーダの流れだったが、14分に臼井が負傷交代するとべレーザが押し返す。ディフェンスラインの裏にMF木龍七瀬やFW籾木結花が抜け出す。前半はオフサイドにかかる場面も多かったが、後半は掻い潜れるようになる。

そして20分、左からのクロスが流れると、ファーサイドから原がシュート。角度のない所から難しいゴールを決めて、べレーザが同点に追いついた。3分後には、MF中里優がペナルティエリア手前からミドルを決めて逆転。

スフィーダの守備陣を攻略し、最後はスルーパスに抜け出したMF長谷川唯がGKをかわしてゴール。先取点を許したべレーザだが、しっかり意地を見せて3-1で勝利した。

スフィーダは、昨年の0-9から大きな進歩を遂げた。DF福原菜緒のべレーザに対する言葉が象徴的だ。

「テレビで見ている人達という印象で、去年はチーム全体がビビっていました。でも、今年はやってやろうと。気持ちで逃げずに、思い切り出来たので良かったです」

川邊監督は、この試合のテーマを守備面に定めていた。田中(麻)と臼井のコンビの安定感を見る事ができ、どちらかが欠けると劣勢に立つという事も再確認した。加えて、選手達のメンタル面での成長も見られた。敗れたとはいえ、収穫の多い試合だった。

一方べレーザは、完成系にはまだ時間を要しそうだ。なでしこジャパンに3選手が選ばれた事で、思い描いていた強化が出来なかった。 「もう少しチーム作りが出来た状態で代表に行ってほしかった」と、寺谷真弓監督は正直な気持ちを話す。

特にFW田中美南が選ばれた事は、寺谷監督も想定外だった。新エースをどのように組み込むかという取り組みは、ほぼ白紙のまま。各選手が寺谷監督の目指すサッカーを体現しようとしている。それでも、本音は田中を加えての連携強化を図りたかった所だろう。

元々技術の高い選手ばかりのチーム、パスを回す事はさほど問題ではない。だがそこから先、ゴールを奪うためのコンビネーションは追求していく必要がある。なでしこリーグ開幕まで後1週間。べレーザは、残された時間でどこまで仕上げられるだろうか。

(了)

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