#24 日テレ・ベレーザとスフィーダ世田谷FC 3/16親善試合レポート
マッチレビュー
~スフィーダが成長を見せるも、べレーザが意地の3ゴールで勝利~
高水準のセンターバックコンビが安定をもたらしたスフィーダ
チーム始動からスフィーダ世田谷FC・川邊健一監督は、田中麻里菜をフォワードとセンターバックで使ってきた。そして、この日の日テレ・べレーザ戦はセンターバック。その理由を川邊監督が明かす。
「オプションを増やすという意味でも、麻里菜と臼井(理恵)を組ませてべレーザにどごまで対抗出来るかを見たかった。それが今日の一番の狙いでした」
スピードのある2人がセンターバックに入った事で、最終ラインを高い位置で保った。全体がコンパクトになり、相手に素早くプレスをかける場面を作り出す。対するべレーザは、ボールは保持するも相手バイタルまで運ぶ事が出来ない。
「ビルドアップは上手くいっても、ゴール前ではまだまだ」とベレーザのMF原菜摘子が言う。“崩し”に関しては、改善の余地がありそうだ。スフィーダは、狙い通りに相手をはめ込む所までは良かった。だが、攻撃については川邊監督に満足感はない。
「前線のアクションや意外性のある攻撃がなかったので、相手を外せず単調になった」
裏を狙い続けたべレーザの攻撃が実る
プレスが速さでは、ベレーザも負けていない。普段は感じる事のない鋭さの前に、スフィーダはいつもの連動した攻撃を見せる事が出来なかった。そんな中、前半からヒールなどで相手を出し抜こうとしていたのが、MF下條彩だ。武蔵丘短大で身につけた遊び心あるプレーで、状況の打開を狙っていた。
そして後半5分、左サイドでフリーキックを得ると、下條の右足からゴールが生まれる。ボールをセットした背番号20は、相手GKのポジショニングを見て「巻いて狙おう」と決めたという。本人はもっと曲げたかったと話したが、カーブのかかったシュートはGKの手を弾いてゴールに吸い込まれた。