#11 10.7 東京クラシック特集(全5回) ~第4回 FC町田ゼルビア編~
北井は今でも木島と連絡を取り合っていると言う。人間・木島良輔についてどう感じているのだろう。
「一緒にやっていて思ったのは、チームメイトのことを誰よりも考えているという事。そういうのを考えてプレーしていたと思いますし、情に厚い人だと感じました」
そして、木島と年齢も近く、良き兄貴分だったのがMF酒井良だ。木島良輔という選手達、そして人間性についても話してくれた。
「歳も近いし、いろんな話をしましたけど、本当はすごく真面目な奴なんです。勘違いされている部分も沢山あると思うんですけど、純粋にサッカーが好きな奴だし、実力もある。もし試合(東京クラシック)に出てきたら、僕らにとって怖い相手だと思います」
木島という選手は、荒っぽく、素行の面が話題に上がる選手、という認知度のほうが世間的には高いかもしれない。だが、本当は純粋な心を持った素直な人間、というのが酒井の見解だ。
「また一緒にプレー出来たらと思う」という酒井の言葉が、木島の本質を浮かび上がらせるように思う。
FC町田ゼルビアのJ2残留へ、ラスト6試合
だがゼルビアの選手達にとっても、元チームメイトとの再会を喜んでばかりはいられない。現在、第36節を終えてリーグ最下位に沈んでおり、一つの負けがJFL降格という命取りになる状況だ。それでも北井は、可能性はあると言葉に力を込める。
「残り6試合、一戦一戦が大事になると思いますし、今の段階で勝点差2のカターレ富山がすぐ上にいて、その上に勝点差4のガイナーレ鳥取がいる。1勝したら順位が入れ替わる可能性がありますし、まだ全然わからないでしょう。残り6試合は、他のチームにも僕らにも重要になってくるので、相手を意識すること無く戦っていきたい。これまでの試合結果、終わったことは考えても仕方ないし、ここから6試合、全てが大事な試合になると思います」
FC町田ゼルビアにとって、勝ち続けることでしかJ2残留への道は開けない。残留へ向けたラスト6試合、まずは東京ヴェルディから勝点3を奪う。
(了)
~次回、東京クラシック特集 第5回(最終回)に続く~ (10/5掲載予定)