#8 10.7 東京クラシック特集(全5回) ~第1回 東京ヴェルディ編~
東京Vユースがトップチームに送り出した新たな原石
現在、2種登録選手として東京Vユース・MF中島翔哉(18)は、トップチームでプレーしている。今季、高校3年生となった中島は通信制高校に編入し、昼はトップチームの練習に参加、夕方からユースの練習にも参加、週末はユースの公式戦出場と、まさにサッカー漬けの日々を過ごしていた。そして、9/8(土)の天皇杯2回戦で公式戦デビュー。続く9/14(金)のJ2・福岡戦でリーグ戦初出場&初ゴールを記録した。冨樫監督にこの新鋭について聞くと、こんな言葉が返ってきた。
「1試合、2試合だったら出来る選手は他にもいると思います。これから翔哉が、J1昇格に向けてのシビアなゲームで、本当に力を出していくには、ランクをもっと上がっていかないといけない。プロサッカー選手がレギュラーとしてやっていくには、技術があるだけでは足りないんです。彼がそこに気づいて、取り組んでくれればと思います」
コンスタントに試合に絡み、尚且つしっかり結果も残す。数試合出場しただけで満足してしまうのではなく、チームを引っ張るような選手に成長していくことを、冨樫監督は望んでいる。
「1度や2度の活躍じゃなくて、チームの核となる選手を出していきたいので、そういう意味ではこれからの翔哉が、ユースの他の選手達の基準になる。まあ、これくらいは出来るかなと思っていました」
中島がトップチームデビューを飾った後、冨樫監督は「これからだな」と声をかけた。そして、中島の活躍はユースの選手達にも刺激となっているようだ。
「『翔哉が点を取って嬉しいけど、悔しい』と、東京Vユースの選手達が言っていました。そういう気持ちになれる集団であるのがベストかなと思います。一人でも二人でもトップチームに繋がるよう、またトレーニングしたい。翔哉には基準になってもらいたいです」
東京ヴェルディの誇る育成組織で磨かれ、トップチームで戦力となっている中島翔哉。このままパフォーマンスを維持できれば、彼が東京クラシックでプレーする可能性は十分あるはずだ。彼がピッチで躍動する姿を、育成を大事にしてきた両クラブの直接対決で、是非見てみたい。
(了)
~東京クラシック特集 第2回 FC町田ゼルビア編に続く~(9/25掲載予定)