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#23 J3リーグ展望(1)

ブラウブリッツ秋田と2度目の対戦

前回の対戦でシーズン初の黒星となった相手だけに、鳥取がこの戦いを重視して来ていることは、立ち上がり前半開始直後からのプレスを見ても明らかであった。しかし、それは秋田・与那嶺監督も予想しており、試合後の会見でも「立ち上がりからプレスがくるのは分かっていた。10分は凌ぐように指示していた。風も嫌だったが良く凌いでくれた」というコメントを発しており、鳥取としては相手の術中にはまった感はある。

実際に15分過ぎまでは鳥取のプレスから相手ゴール前に迫りチャンスを作っていたが、最後のところで無理をしたり難しい選択をするように感じた。前の試合までシュート数が少ないという事情があったようだが、あの部分はもう少し大切にする時と思いっきり行くときの強弱をつける必要があるように感じた。このあたりをコントロールできる選手が前線にいればいいのだが・・・。

この日、気温24℃というコンディションもあって、前半20分を過ぎると鳥取の選手の足が止まり、秋田にもチャンスが増えてくる。特に1トップに入っていたFW三好が前線でうまくボールを収めることで、味方選手の上がる時間を稼ぎ、そこからの展開でチャンスを作っていた。また、前半終了間際にはMF熊林が素晴らしいミドルシュートを突き刺し2点差とした。

56分には左サイドからのクロスを岡本がつめて1点差。その後も、岡本が前線に入ったことで倉貫から絶妙なクサビのパスが入るようになりチャンスを作り続けるが、ゴールにはならない。逆に、秋田は途中出場の峯がスルーパスに抜け出して決定的な3点目を入れる。試合終了間際にはFKから熊林が直接決めて4点目。試合は、秋田が大勝するという結果に終わった。しかし、あと一歩のところがうまくいかなかった鳥取に対して、うまく行き過ぎた感もある秋田。その差は、昇格というプレッシャーへの有無の差ではないかと思う。

試合後に与那城監督が「ボールを回した後にどうやってスピードアップするのかをこだわっている、相手の陣地に入ったらどうするのかというのをこの3試合で手がけている。選手達にはあまり急がないように指示している」と言っており、公式戦を使いながらチームを作っているチームと、何が何でも勝利をもぎ取り、昇格を勝ち取らなければならないチームとの精神的な差がでていたように感じた。

鳥取・松波監督はJ1クラブでの指導経験もある優秀な監督だが、「まあ、前回と同じような展開だった。ちょっとしたミスだったり少しの部分の差がこの結果となった。自分の責任である。」という試合後の会見を聞いている限りでは監督自身もだいぶ追い込まれているように感じた。

しかし、ガイナーレには今後、新たな選手補強の噂もあり、監督も会見で「攻撃のクオリティーをあげるにはどうしらいいのか?選手を取るのか?自分としては今のチームでやりたい。現時と実状を見直したい」という言っており今後の発表が気になる。

サポーターとチームの関係性

試合の翌日には鳥取市内のガイナーレサポーターが経営するお店で、昨年現役を引退しGMに就任したチームのレジェンド岡野氏とサポーターの意見交換会が行われていた。岡野氏は、鳥取市だけではなく倉吉市、米子市と毎月1回のペースで鳥取県中を回り、サポーターとの意見交流会を行っているとのこと。このチームのレジェンドが自分たちの話を聞いて、クラブのことを一緒に語るというサポーター冥利に尽きるような企画を実際に見聞きして、ガイナーレというクラブを益々応援したくなった。サッカー専用スタジアムを2つも持ち、サポーターとクラブのレジェンドが毎月、意見交流会をするクラブ!これこそ、Jリーグ100年構想のモデルクラブなのではないだろうか?

(了) 文・編集部 I・H

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