TOP>>コラム>>OTHER COLUMN>> 『町田でお待ちだ!』 第4回 FC町田ゼルビアの残り10試合、5試合に向けた用意とは?

『町田でお待ちだ!』 第4回 FC町田ゼルビアの残り10試合、5試合に向けた用意とは?


残り5試合。みんながベストコンディションでグラウンドに立てるか?

もちろん既存戦力の台頭なくして、昇格はあり得ない。「プレーエリアがかなり広くなってきた」と楠瀬監督代行が脱皮を認める庄司悦大や、ここまで11得点の鈴木孝司など、去年苦しい思いをした若手の成長はポジティブな材料だ。ただクラブの今後を支える存在である彼らを光らせるためにも、一つ上のステージに連れていくためにも、人材の“厚み”が必要になる。

昇格に向けたライバルであるカマタマーレ讃岐は、期限付き移籍組3名を含めても現在の登録が26人。対する町田は33人だ。もちろん一概に人が多ければいいということではないし、「人数が少ないメリットもある」というのは、楠瀬監督代行、北野誠・讃岐監督が揃って口にしていることである。

ただし夏場、終盤戦と稼働人数が減りこそすれ、増えることはないのがサッカー界の通例。終盤戦は“選択肢の多いメリット”が発生しやすい時期だ。そのメリットは競争の活性化と、コンディションの維持だろう。残り10試合の町田は良い選手を使える一方、状態の悪い選手を無理に使う必要がない。

「優勝、昇格は残り5試合にみんながベストのコンディションでグラウンドに立てるかに尽きる」とも楠瀬監督代行は言う。町田も当然ケガ持ちの選手がおり、秋田豊・前監督、楠瀬監督代行ともに、そういう選手に無理をさせることは避けてきた。「時間がかかりそうな怪我を持っている選手はなるべく今のうちに治し、夏のうちに鍛え上げる」という慎重なプランの成否が、残り10試合で出る。

9月14日のJFL再開に向けた1か月こそが、FC町田ゼルビアの運命を決める準備期間だ。選手を競わせ、鍛え上げ、新しい選手も含めた連携を構築する――。シーズン前のキャンプと同じ意味合いを持つ時間と言っていい。

(了)

(著者プロフィール)
大島和人(おおしま・かずと) 1976年生まれ。“球技ライター”の肩書で、さまざまなボールゲームを取材(見物?)している。主な寄稿先に『エルゴラッソ』『サッカーマガジン』など。12年にはJ’s GOALのFC町田ゼルビア担当としてJ2初年度の戦いを追い、併せて町田市に転居。今年も引き続き地元クラブの取材を続けている。

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