TOP>>コラム>>FOOT ISSUE>> #15 2013 JFL開幕特集~FC町田ゼルビア~
footissue

#15 2013 JFL開幕特集~FC町田ゼルビア~

開幕前にJFLクラブと対戦出来た事はプラス

それでも、シーズン開幕前の準備期間で複数のJFLクラブと手合わせ出来た事は収穫だ。

「藤枝(MYFC)や(SC)相模原とも練習試合をした。その時味わった経験は無駄じゃないし、楽に勝てるチームはない。それをみんなも感じ取ったと思う」(秋田監督)

対戦相手の中には、対ゼルビア用の戦い方をしてくるチームもあるはずだ。自陣で守りを固めて少ないチャンスで1点をもぎ取ろうとしてくるだろう。そこでの対応はゼルビアに1年間つきまとう課題であり、秋田監督も認識している。

「長いボールが多くなると思います。そこでのヘディングの精度や、しっかり自分達のボールに出来るかどうか。それで試合の流れも変わってくると思う」

チームには若い選手が多い。Jリーグとはまた違ったタフさが求められるJFLでの経験は、彼らの血となり肉となっていくだろう。厳しい試合に、自信を揺らがされる事があるかもしれない。それを乗り越えた時、選手自身にも、そしてクラブにも明るい未来が待っているのではないだろうか。加えて、DF深津康太やMF太田康介といったベテランもいる。横河戦では失点を重ねる中で、深津が「下を向くな!」と周りの選手達を鼓舞していたのが印象的だった。

この日は、チーム全体として低調な出来だった。だが、見方を変えれば『トレーニングマッチで良かった』という事でもある。

「前を向いて準備していくしかない」という秋田監督の言葉通り、ここから再スタートを切る上で、きっかけになったのではないか。相手の守備を凌駕する攻撃のアイディア、そしてタフな試合も乗り越えるメンタル面での成長にも期待したい。

(了)

◆前後のページ | 1 2 |