#65 8/5 東京都リーグ1部　FC GIOCO世田谷 vs 青梅FC

GIOCOの足は止まってしまった。ラインは間延びし、一人ひとりの相手への寄せも甘くなってしまう。これによって青梅に自由にプレーさせるスペースと時間を与えてしまった。ただ、受動的に走らされている側には、本当に辛いコンディションだった。暑いのはお互い様というのはその通りだが、ボールを持つ時間が短い方がより疲弊するのも事実だ。

青梅は岩田に代えてFW平松翔を投入する。「前から追ってくれと言われた」という平松が、猛スピードで駆けることでチームを活性化する。そしてその平松が、少ない時間で結果も出す。39分、後方からの一発のパスで抜け出し、チーム5点目を挙げた。アディショナルタイム、左から平松がクロスを送り、吉田が合わせるもポスト直撃。だが跳ね返りをもう一度詰めて、吉田はハットトリックを達成。その後、平松がペナルティエリア内で倒されPKを獲得。これを自ら決めて試合を終わらせた。

有効にスペースを狙い、ほとんどをゴールに結びつけた青梅。相手の疲弊に付き合うことなく、選手交代で更に畳み掛けた。容赦のない攻撃で7ゴールを奪って、快勝した。

試合後の監督・選手コメント

青梅FC・北原由監督
－試合を振り返っていかがですか？
「厳しい暑さの中で、相手の疲労が大きかった。これが点差に表れたかなと思います。今日はうちとしてはリスクマネジメントはできていた方だと思います」
－いつも以上に裏を突くプレーがチャンスに繋がったと思いますが？
「岩田と吉田が裏を取れる選手なので、今日みたいな試合では有効だったと思います」
－今日の暑さは、体力的にもかなり大変だったと思いますが？
「みんなコンディションを整えてきてくれて、よく戦ってくれたなと思います」

青梅FC・FW岩田朗
－試合を振り返っていかがですか？
「去年も勝っていますし、今年も絶対勝つという気持ちでやりました。暑さに負けそうになりましたが、こういう結果になって良かったです」
－ゴールシーンを振り返っていただけますか？
「どフリーだったので、逆に緊張しました。しっかり叩きつけようと意識して打ちました」
－新加入の吉田選手との2トップでしたが？
「やりやすいです。吉田も上手いので、頼りになります」
－国体の東京都代表メンバーに選ばれましたが？
「せっかくメンバーに入ることができたので、出るチャンスはあると思いますし、まだ国体では結果が出せていないので頑張りたいです」

青梅FC・FW平松翔
－途中出場でしたが、監督からはなんと言われて送り出されましたか？
「前から追ってくれ、それだけでした。暑さもあって、プレスがかかっていなかったので、もう一度引き締める意味もあったと思います」
－少ない時間でゴールも奪いましたが？
「相手の足が止まっていたので、裏に抜けて勝負できればと思っていました」
－このまま勝ち続ければ、上の舞台に昇格するチャンスもあると思いますが？
「今日も失点してしまいましたが、前よりだいぶ守備が安定してきたと思います。攻撃力はあると思うので、守備もしっかり意識して戦いたいです」

FC GIOCO世田谷・川端章夫コーチ兼選手
－試合を振り返っていかがですか？
「首位ということで、安定しているなと思いました。去年もですけど、仕上がりが良いなという印象でした。相手のキーマンである7番と10番を意識して、ミーティングでも話したんですけど、体力で差が出てしまいました」
－かなり裏のスペースを狙われてしまいましたが？
「中盤の守備が効かず相手をフリーにしてしまった。そういう状況でコーチングの声が無くなってしまいました」
－今日の試合でどのような課題が見えましたか？
「チームのコミュニケーションがまだ足りないです。運動量もそうですけど、意識の差があります。チームとしてどういうやり方でやるのか、という事を突き詰めていかないといけないと思います」

（了）