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#40 5/5 チャレンジリーグ第4節 スフィーダ世田谷 vs 日体大女子サッカー部

『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #40

相手のスタイルに押し切られ、スフィーダ惜敗

5/5(土)13時 プレナス チャレンジリーグ 第4節 江東区夢の島陸上競技場
スフィーダ世田谷FC 1-2 日本体育大学女子サッカー部

開始からオープンな展開に

昨シーズンの両チームの対戦は、2戦2分。互角の力を持つ者同士の試合は、この日も一進一退だった。

先にペースを掴んだのは日本体育大学女子サッカー部。スタンドからの統制の取れた応援に後押しされ、4分と5分に、立て続けにFW植村祥子が抜け出す。スフィーダ世田谷FCは、このピンチをなんとか切り抜け、失点を回避する。

スフィーダもボールを奪うと素早く縦に展開し、打開を図る。少しずつ相手を押し込み始めると前半20分、右からのCKに飛び込んだのはDF岡田あやめ。右足に当てると、そのままゴールイン。スフィーダが先制点を奪った。23分にもスフィーダ。前節に続いて3トップの一角に入ったFW長澤優芽のフィードが相手選手に当たると、こぼれ球に反応したFW石渕優紀が右足を振り抜く。枠を外してしまったが、一瞬の隙を逃さないハンターのようだった。

しかし25分、日体が同点に追いつく。左サイドからのクロスをFW嶋田千秋が合わせると、クロスバーに当たりながらネットを揺らした。試合後、スフィーダ・川邊健一監督は「前半で試合を決めてしまいたかった」と悔やんだ。この同点ゴールで、川邊監督のプランは崩れてしまった。

リードして前半を折り返したいスフィーダは37分、ゴール前で長澤が粘り、落としをMF薄田春果がシュート。しかし、相手GKにセーブされゴールならず。互いにカウンターを仕掛けあい、1-1で前半は終わった。スフィーダとしては、「日体はスカウティング通りだったが、同点にされたのはもったいなかった(川邊監督)。」

足が止まり、相手の攻撃に対応しきれない

後半、先にチャンスを迎えたのは日体。3分、デイフェンスラインの裏を嶋田が抜け出す。日体にとっては決定的だったが、DF永田真耶が必死に追いすがり、シュートコースを限定。逆転ゴールを阻止した。お返しとばかりに、6分にはスフィーダがチャンスを作る。相手ゴール前の混戦から石渕が右足でシュート。しかし、GKの正面に飛んでしまいゴールならず。

日体の縦に速い攻撃を前半から受けてきたスフィーダは、次第に足が重くなる。すると17分、エリア内からゴールを決められ、スフィーダは逆転を許す。ゴールを決めたのは、またも嶋田だった。追いつきたいスフィーダは、FW森仁美のヒールパスをDF福原菜緒が左足で狙うも、わずかにクロスバーの上を超えた。

日体は変わらず、ストロングポイントである縦の推進力を前面に押し出す。28分、カウンターから植村が抜け出し、GKと一対一の場面を迎える。しかし、スフィーダ・GK川口真奈がこれをセーブ。これ以上点差をつけられるわけにはいかないスフィーダは、守護神の頑張りもあり、3点目は許さなかった。しかし、ゴールは最後まで遠かった。エースの石渕は、相手の監視下にあった。その前の繋ぎでミスがあり、石渕にボールが渡ること自体が少なかった。特に、試合終盤はほとんど仕事をさせてもらえなかった。

相手の特徴をしっかり把握していたが、押し切られる形でスフィーダは敗れた。次節の相手は、愛媛FCレディース。「ポゼッションしてくるチーム」と、川邊監督は愛媛を分析する。スフィーダもボールを繋ぎながら崩していくサッカーだ。同じスタイルの対決。スフィーダとしては、何としても勝ちたい所だ。

 
試合後の川邊健一監督コメント

-試合を振り返っていかがですか?
「前半は、相手のストロングポイントを消そうと意識していました。スカウティング通りだったので、主導権を握ろうと。前半で勝負をつけたかったので、同点に追いつかれたのはもったいなかったです。後半は、足が止まって走れなくなると同時に、押し切られた形になってしまいました。」
-前節に続いてFW長澤優芽選手を前線で起用した理由は何ですか?
「笹子(正恵)と一緒に、前線からガンガン追いかけていってほしいという狙いで起用しました。」
-次節に向けて一言お願いします。
「今度の相手は蹴ってこないチームなので、技術と技術の勝負になると思います。そろそろ、ホームでしっかり勝たないといけないです。」

(了)