#22 スフィーダ世田谷FC 2/24練習試合レポート
また池田選手は、この日がスフィーダでの“初得点”となりました。「個人的に価値のある試合だった」というように、このゴールをきっかけにレギュラー争いに食い込んでいってほしいものです。最初はスフィーダのサッカーに慣れない部分も多かったそうです。それでも「やっていて楽しい。チームのやりたいサッカーを学びたい」と、新しい事を貪欲に吸収しようという意欲を持って日々を過ごしています。
3本目は、まず下條彩選手が得点。その後は田中真理子選手、田中(麻)選手が加点し、点差を広げました。最後のゴールは、スフィーダらしさが溢れていました。下條選手が縦にパスをつけると、峯本選手がヒールで流します。このスルーパスに抜け出した薄田選手から、田中(麻)選手に渡ってゴールとなりました。
4本目も得点を重ねていきます。スペースに走った社納未樹選手が流し込み、宮原ゆかり選手が得意の左足で追加点。堀良江選手が20分間で4ゴールを奪うと、最後は長澤優芽選手が無人のゴールへ蹴り込んで計17点。
相手との実力差もあり、必ずしも17点分の手応えを得られたわけではありません。ですがリーグ開幕を良い状態で迎えるには、実戦経験は貴重な機会です。
「どれだけミスをするか見たかった」(川邊監督)
また、この日に限っては副産物もありました。非常に風が強く、普段のイメージ通りにいかない場面もありましたが、川邊健一監督はある事を考えていました。 「悪いコンディションの中で、どれだけミスをするのかを確認したかった。『こういう状況だったらこういうミスが出る』といったことを見られて良かった」
リーグ戦でも、スフィーダのサッカーに適した環境で常に試合が出来るとは限りません。何が出来て何が出来ないのか、トレーニングマッチで見極められた事は収穫でしょう。
新加入選手が少しずつチームに適応しており、下條選手もその一人です。出身の武蔵丘短期大学もパスサッカーが主体なだけあって、早い段階で馴染んだように思います。「前を向いてアグレッシブにプレーしたい」というように、目の前の相手にも旺盛に仕掛ける姿勢が随所に見られます。「パスが好き」という彼女のお膳立てや、「ゴリゴリドリブル」(下條選手)が、スフィーダのチャンスを増やしてくれそうです。
(了)