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【練習レポート 2/14】チャレンジリーグ・スフィーダ世田谷FC

2月14日に行われたチャレンジリーグ(なでしこリーグ2部)のスフィーダ世田谷FCの練習レポート

スフィーダ世田谷FCは2月10日、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(なでしこリーグ)と60分×4本という、過酷なトレーニングマッチを行いました。普段はグラウンドの使用時間の関係もあり、ボールを使ったトレーニングを優先しています。その為、フィジカルだけに特化したメニューは行えません。従ってこのようなTMでは、チームの成長具合を確認すると同時に、身体に負荷をかけて追い込む目的もありそうです。

この日はまず攻撃陣と守備陣に分かれて、それぞれのメニューをこなしました。攻撃陣は、サイドを起点とした崩しや、コンビネーションでフィニッシュに持ち込むプレーを確認。一方守備陣は、4バックのラインコントロールとチャレンジ&カバーに主眼を置いたものでした。

1月末のトレーニングではフォワードでプレーしていた田中麻里菜選手、この日は最終ラインに“戻って”いました。基本的には前線での起用となりそうですが、川邊健一監督の意向でセンターバックに入りました。

その田中(麻)選手とセンターバックでコンビを組んだのは、新加入の臼井理恵選手。チーム屈指と言える身体能力を武器に、最終ラインに鍵をかけます。「内心すごくドキドキしています」と笑う臼井選手ですが、相手のプレスにも落ち着いて持ち上がる姿には、頼もしさを感じます。両足で長いボールを蹴れる事も魅力で、彼女のフィードがスフィーダの攻撃に新たな彩りを加えてくれそうです。

トレーニングの後半には、約25分の紅白戦をフルコートで2本実施。始動からここまでの疲労が出てくる時期でもあり、選手達の動きはやや重い印象でした。スフィーダらしい流動性があまり見られず、互いにチャンスは作れません。ただ、両者とも前線からのプレスには鋭さがありました。

マークを外し、クロスに頭で合わせた石渕優紀選手のゴールはオフサイドの判定。昨シーズン、チームトップの13ゴールを挙げていますが、彼女自身は危機感を持っています。
「去年とはレベルが全然違うので、自分の中で刺激になるし勉強にもなります。でもその分、試合に出るのは簡単じゃないと思っています」

周囲のレベルが上がったという事は、石渕選手へのラストパスの質もそれだけ上がると言えます。ゴールの予感を強く感じさせる選手だけに、ピッチに立てば水を得た魚のように躍動してくれるのではないでしょうか。

さて、昨シーズンはサイドハーフやボランチで活躍していた森仁美選手ですが、この日はフォワードに入りました。にこやかに「前線ならどこでも」と話してくれましたが、その通りのマルチロールぶりを発揮しています。また、彼女は守備でも評価の高い選手です。

川邊監督からの信頼も厚いようで、彼女自身も「相手がどういうプレーをするのか、わかるようになってきました」と、成長を実感している様子。攻撃的なポジションで違いを生み出せる森選手の、ディフェンスにも是非注目してください。

(了)