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【試合結果 全社】全国社会人サッカー選手権大会 決勝

10/19(水)に行われた決勝の結果は以下のとおり。

13:00 S.C.相模原 vs 東京23フットボールクラブ(浅中公園総合グラウンド陸上競技場)

東京23FCは後半28分にMF田村聡があげた得点を守り切り、1-0で勝利した。

《試合レビュー》全社 S.C.相模原 vs 東京23フットボールクラブ

20111019-170234.jpg守備を大切にした戦い方をするチーム同士の対戦となった。お互いに守りから入り、ボールを奪ったあとはテンポよくボールをつなぎ、左右に開いて攻撃を組み立てる。立ち上がりは東京23FCが攻め込む場面が多かったが、攻撃の主導権は徐々にS.C.相模原へと移る。前半26分、東京23FCはS.C.相模原に右サイドからクロスを上げられる。FW森谷佳祐にフリーでシュートを打たれたが、GK斬波薫がセーブした。精度の高いS.C.相模原の攻撃を前にして東京23FCは粘り強く跳ね返し続けた。

東京23FCは時間が経過するにつれて攻撃が組み立てられなくなる。左右サイドからフリーキックの機会こそはあったが、シュートまで繋げられない。この日は5日間5連戦の5日目。東京23FCは疲労をあらわにしていた。少し踏ん張れば追いつきそうなボールを追いきれない。ただし、守備に関しては例外だ。後半に入ってもS.C.相模原に攻め続けられたが、体を貼ったプレスと的確なカヴァーリングで跳ね返し続けた。

守り続けていればいずれチャンスが巡ってくる。 東京23FCはその少ないチャンスを活かした。後半28分、東京23FCはGK斬波薫が放ったロングボールがS.C.相模原の最終ラインへ到達する。MF田村聡がボールを追いかけていたが、S.C.相模原のDFとGKが無難に処理をしようとしていた。普通ならばクリアをされて終わる場面だったが、S.C.相模原のDFとGKが連携を誤り、ボールがこぼれた。このこぼれ球を田村が逃さない。

こぼれ球を拾った田村はボールを足元に収めると、角度のない位置だったが、迷わず右足を振り抜いた。もしこの場面でルックアップをして中の様子を見ていては手遅れだったはずだ。そして田村がシュートを放った瞬間にスタンドが湧いた。無人のゴールへ向かうボールはふわりとゴールネットを揺らす。公式記録によると、東京23FCのシュート数は3本。東京23FCがそのうちのたったひとつのシュートで先制した。

東京23FCはこの1点を守り切って勝利。少ない得点機を活かす決定力と、徹底された守備の意識。東京23FCがこの大会を通して発揮してきた実力を決勝という大舞台でも発揮した。東京都リーグから飛び越えて、全国の舞台で初めての優勝を勝ち取った。

東京23FC・アマラオ監督
「ほんとに嬉しい。このために自信をもって戦ってきたし、達成出来た。失点せずに終えられたのは、みんなが一人一人の役目をしっかり果たして、プラス、仲間を助けたこと。それでチームの守備も攻撃も強くなった。みんなで助け合う事がうちのポイントだと思う。 地域決勝の前に、関東社会人がある。まずそこでしっかり戦って、試合に勝って、その次に地域決勝のこと考える。」

東京23FC・MF田村聡
「優勝は素直に嬉しいです。(得点の場面は)キーパーが出てきたのは分かった。ゴールには誰もいないと思ってとにかく打った。(5日間を通して)相手は格上だったのでボールはよく回されていたんですけど、センターバック2人が頑張ってくれた結果、無失点で終われた。センターバックだけでなく他の人たちも守備で頑張ってくれてた。そこが一番だと思います。当初の一番の目標は関東リーグ昇格。関東にいけるようにして、JFLに行けるようだったら行きたい。気持ちで戦う。」

東京23FC・GK斬波薫
「チームは違うんですけど、僕自身は全国社会人大会というのは3回目の出場でした。5日間連続の本当に厳しい戦いですから、優勝は本当に、本当に嬉しいです、素直に。(無失点で終えられたのは、)チームみんなのおかげです。僕のところまでボールが来るまでにみんなが体をはって頑張って守ってくれた。足を吊りながらでも走ってくれてた。みんなで勝ち取ったものだなと思います。ベンチも含めて、スタッフも含めて、応援してくださる方も含めて、勝たせていただいたなというのが正直な感想です。優勝はさせていただいたんですけど、次につながらないとしょうがない。関東社会人大会や地域決勝で勝って、次の上のカテゴリにいって、ようやく結果が出たということになる。優勝は嬉しいけど、そっちで結果を出さないと意味がない。浮かれることなく集中したいと思います。」

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