#15 12/3 JFL 前期 第2節 横河武蔵野FC vs ブラウブリッツ秋田
『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #15
12/3(土)13時 JFL 前期 第2節 横河武蔵野FC 3-3 ブラウブリッツ秋田(西が丘サッカー場)
2011シーズン残り2試合で残留を決めた横河武蔵野FC
朝から降り続いていた雨は次第に弱まり、試合が始まる頃には完全に止んだ。この試合は14位・横河武蔵野FCと13位・ブラウブリッツ秋田の直接対決。横河は、勝てば順位でブラウブリッツを上回る。そして勝てば文句なし、引き分けでもJFL残留が確定する。
そんな状況で始まった試合は、いきなり動く。相手のクリアミスをMF高松健太郎が素早い状況判断からダイレクトでパスを送ると、フリーのFW関野達也が落ち着いて流し込んだ。その後、ブラウブリッツがボールを支配しながら試合を進める。横河は相手の攻撃を耐えながら、時折ゴールに迫る。18分には、高松を起点としたパス交換でバイタルエリアに侵入すると、再びボール受けた高松がラストパスを送る。MF林俊介がシュートを放つも左に外れた。押し込まれる時間が続く中、背番号10を背負う高松がピッチを広範囲に動き回ってボールを受けた。横河は自陣での不用意なパスミスから何度かピンチを招いたが、1点リードのまま前半を終えることができた。
後半もブラウブリッツがポゼッションをしながら試合を支配する。対する横河は体を張った守備で対応し、決定的なシュートは打たせない。それでも劣勢の時間が続くと、遂に守備網を破られる。24分、MF畑田真輝のドリブルを止められずペナルティエリア内への侵入を許すと、最後はFW松田正俊に押し込まれてしまった。このゴールで、ブラウブリッツは更に攻勢を強めた。しかし、勝ち越しゴールを奪ったのは横河だった。32分、MF岩田啓佑のミドルシュートは相手GKに弾かれるも、こぼれ球にFW小林陽介が詰める。これも防がれるがCKを得る。キッカーの岩田がライナー性のボールを送るとニアサイドでDF瀬田達弘がスルーし、DF伊澤篤が蹴り込み2-1とする。更に42分には、小林の相手DFの逆を突くラストパスから関野がこの日2点目となるゴールを冷静に決め、リードを2点に広げた。
このまま横河の勝利で終わると思われた試合は、まだ終わらない。45分、CKから松田に決められ1点差に詰め寄られる。アディショナルタイムに入ると、ブラウブリッツがなりふり構わずゴール前にボールを放り込み、パワープレーを仕掛ける。横河もなんとか跳ね返していたが、セカンドボールはことごとく相手に拾われてしまう。そして、ブラウブリッツの気迫が実る。クロスボールに対して横河の選手がボールウォッチャーになると、ファーサイドの畑田にフリーで決められた。横河は最後の最後に同点ゴールを許し、試合は3-3のドローでタイムアップ。横河は勝点2を失った。しかし、なんとか勝点1を拾ったことで、横河のJFL残留が決まった。
今シーズン、横河は7戦負けなしの時期もあったが、なかなか残留争いから抜け出せなかった。得点が伸びず、ここまで30ゴールは、下から3番目の少なさだ。逆に守備は安定しており、失点数は上位チームと比べても引けをとらない。そのため、いかに得点を奪うかという部分の上積みが必要だ。黒星を喫した15試合で、8試合が0-1の敗戦だ。守備の安定を攻撃にも繋げていかなければならない。また、残留は決まったものの、今節はホームで勝てるチャンスだっただけに悔しさも残る。今シーズン、ホームではわずか2試合しか勝てていない。だからこそ、ホームで行われる最終節のツエーゲン金沢戦は勝利が求められる。
(了)
(試合後の監督・選手コメントは2ページ目に続く)