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【練習レポート】チャレンジリーグ・スフィーダ世田谷FC 始動

1月31日、チャレンジリーグ(なでしこリーグ2部)のスフィーダ世田谷FCが全体練習初日を迎えた。

1月17日にチームが始動してから、まだ全員では無いものの新加入選手が続々と合流している。練習時間が限られているということもあり、初練習から一貫してボールを使ったメニューをこなしてきたという。

それは時間を有効に使う工夫であると同時に、別の意味合いもあった。川邊健一監督が言う。

「うちのサッカーは特殊な所があって、スルーや足裏を使うプレーが多いので、新しく入った選手にもそれを徹底的に叩き込んでいます」

スフィーダのサッカーの植え付け。周囲とのイメージの共有が重要なこのチームのサッカーを実現するには、全員が同じ絵を描けなければならない。その意味でも、常にボール使って練習することは共通理解を深める上で貴重な時間だ。始動して1週間弱でまだ新メンバーも回数をこなせていないが、「覚えが早くて良かった」と川邊監督は目を細めていた。

この日の練習も、ウォーミングアップの後は早速ボールを使ったトレーニングを行った。パス回しでも、ボールホルダーが味方とクロスしながら足の裏でボールをスイッチするなど、より実践を見据えたメニューだった。こういったパス交換は、その後の紅白戦でも見ることができた。ハーフコートの紅白戦でキレを見せていたのが、ポジションを前線に移したFW田中麻里菜だ。PKを含む2ゴールを挙げるなど、前線で存在感を見せた。最近までインフルエンザにかかっていたが、病み上がりということを感じさせない軽快ぶりだった。

高校生の時以来のフォワードというが、ディフェンダーだった経験が活きている。 「相手のディフェンスが考える事がちょっとわかる気がします。前から相手を追い込む時、ディフェンスとの駆け引きで頭を使って追い込む事ができているかな。自分が思った通りに相手が動いてくれてボールを取れたり、という事が何回かあったので。そこはディフェンスをやってきて身に付いたのかなと思います。まだまだですけどね」

守る側の立場を経験してきたことで、ただ闇雲に追うのではなく考えながらできるようになった。まだ確固たる手応えは掴んでいないようだったが、これからフォワードを続けていく事でまた新たな気付きがあるだろう。最後の20分程はフルコートの紅白戦を行い、21時までフルメニューをこなし、この日の練習を終えた。

(了)