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#17 12/11 高円宮杯U-18プレミアリーグ最終節 東京Vユース vs 三菱養和SCユース

戦う気持ちで上回っていた三菱養和SCユースが逆転残留を果たす

後半は完全にヴェルディユースが攻め、養和ユースが守る展開になった。しかし、スコアは動かない。40分には、バイタルエリアでのパス交換から高木がシュートも、GKがセーブ。疲れが見えた養和ユースは、相手にポゼッションこそ許したが、シュートコースは常に限定していた。シュートを打たれても、この日が今年公式戦初先発のGK駒崎崚が立ちはだかった。

ヴェルディユースにとって、ゴールは近いようで遠かった。アディショナルタイムは4分と掲示される。養和ユースは相手コーナー付近でボールをキープして、時間を進めようとする。ヴェルディユースはなんとかマイボールにして最後の攻撃にかかる。高木がペナルティエリア内でパスを受ける。しかし、コントロールしている間に相手に追いつかれシュートは打てず、万事休す。

試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、ヴェルディユースの選手はある者は倒れ込み、ある者はがっくりと膝に手をついた。プレミアリーグでは、この日が初めての無得点試合となってしまった。一方、養和ユースイレブンは歓喜の輪を作る。至る所で抱き合ったりハイタッチしたりという光景が広がった。養和ユースの選手と応援団は「ウィーアートーキョー」と叫んだ。他会場では、残留を争っていたFC東京U-18と尚志高校が共に敗れた。東京都を代表する街クラブの雄が、苦しみながらも残留を果たした。

ヴェルディユースとしては、先週木曜日の練習後に楠瀬監督が言った、「先制されてブロックを作られるとなかなか崩せない」という言葉通りの展開になってしまった。養和ユースは、後半のシュートがゼロだった。それだけ守備に時間を費やしたということだが、全員が体を張って守り、集中し続けたことで1点を守りきった。養和ユースは、勝利に値する試合を見せた。

(了)

<試合後の三菱養和SCユース 生方修司監督コメント>
「守備陣の持ち味が凄く出た試合でした。最後は選手達の底力が見えた。連敗もしたけどよくやってくれた。今日は良いプレゼントをくれた。本当にありがとうと言いたい。残留できたことは信じられない。同じ東京のFC東京のことはリスペクトしていて、少し寂しい気持ちもある。来年もFC東京とヴェルディがいる中でやりたかったので、残念です。」

-GK駒崎崚の起用について
「アイツでやられたらいいというくらい、縁の下の力持ちというか、本当にいい男なんです。最終戦はどんな状況でもアイツでいくと決めていました。」

-FW田鍋陵太をボランチで起用していたが?
「引き分けじゃダメという中で、なるべく欲を消した。最後は意識してしまったけど。ハーフタイムに、後半は押し込まれるけど点を取られなければ良いと話した。最後のところで体を張れと。田鍋にもボランチでいくと言うと、彼もその方が良いと思いますと言ってくれた。田鍋はどこをやらせても監督の意図を汲んでやってくれるので、ありがたい。」

-試合中も冨田将司選手と話していたが?
「基本的な所だけど、ヴェルディの高木大輔がマークを外して受けるのが上手いので、受け渡しとかではなく、はっきり人につけと。気合いを見せてくれた。」

-プレミアリーグを戦ってみて感想
「どうにかなるんじゃないかと思っていた。危機感はあまりなく、後期も大丈夫だと言い続けていた。今日はパスを繋げなかったのは不本意だが、内容よりは結果を重視した。来年も相当厳しい戦いになると思うので、またトレーニングして鍛えていきたいなと。選手もそれは歓迎しているし、モチベーションは高い。」

(試合後の東京Vユース監督・選手コメントは3ページ目以降に続く)

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